初心者の方で、プログラミングを始めるなら、どの言語からがよいでしょうか?と聞かれることがよくあります。
私は、迷わず、「C言語」を勉強したほうが良いですよと答えています。
巷では、一番難しいという印象の「C言語」ですが、なぜそれを勧めるのでしょうか?
ちゃんと理由があります。
趣味でプログラミングをはじめようとしている人には当てはまりませんので、スルーして結構です。
プログラマーを目指すあなたには聞いて欲しいことです。
C言語を大学や専門学校で教えている理由とは?
大学や専門学校では、必ず「C言語」を教えています。
何故だか分かりますか?
広く使われているからとか、小難しいのを教えたがるのが大学や専門学校だからでしょうか?
そんなことではありません。
きちんと理由があるのです。
その理由とは、以下の3つです。
- コンピューター(ハードウェア)のしくみを理解しやすい
- サーバー系のOSとして多く使われているUNIX、LINUXがC言語で作られている
- C言語のサンプルが豊富にある
この中でも、1番目の理由が最たる理由だと考えています。
UNIXというOSがC言語で作られているということは広く知られています。といいますか、UNIXを作るために開発されたのが「C言語」です。C言語の開発経緯は、また別な記事に譲るとします。
C言語は、OSということを考えれば分かると思いますが、ハードウェアに対して、様々な制御ができるということなのです。これは、カーコンポやカーナビなどの組み込み系がわかり易いでしょう。
今では、OSをLinuxとして組み込み系のC言語で開発された家電がたくさん世に出ています。
Linuxの特徴としては、非常に軽量かつ安定性、信頼性の高いOSです。ですので、組み込み系のような限られた資源の中では、非常に威力を発揮します。軽量というのは、資源の容量が少なくかつメモリ消費量も少ないという意味です。
また、インターネット上のあらゆるサイトやアプリケーションを支えるサーバーのOSもUNIXやLINUXが主流です。それだけ、信頼性の高い、高機能なOSとして、世界中で採用されています。
これらの技術がC言語によって、実現されているのです。
確かに、ハードウェアを制御するということは、難易度は高いかもしれません。
しかし、大規模なシステム開発などを行う上では、外せない要件でもあるのです。
ですから、それを身につけるためにも、大学や専門学校では、C言語を必須としているのです。
また、気づいている人もいるかと思いますが、人気の言語である「Java」や「JavaScript」、「PHP」などをよく見ると、C言語に似ていると思いませんか?
汎用性があり、高機能、安定性抜群のC言語をもとに、いかにプログラマーに楽をさせるかを追求してきたのが、最近のプログラム言語の推移なのです。
ですから、ハードウェアのことを意識させない言語が現在は主流になってきつつあるのです。
「Java」がその代表格でしょう。
なぜ初心者にC言語を勧めるのか?
では、なぜ、初心者にC言語を勧めるのか?
プログラミング経験がなく、プログラミングを学ぼうとしている人を初心者と定義します。
このような人に、なぜC言語を勧めるのか?
実は、初心者全員に勧めるのかというと、そうではありません。
勧めない人も当然います。その違いは、何かと言うと。
職業としてプログラマーを目指すのか?
それとも、ステータスや趣味として学ぼうとしているのか?
です。
前者には、迷わず「C言語」を勧めます。後者には、逆に「C言語」を勧めません。
職業としてプログラマーを目指すのなら、簡単で覚えやすいプログラム言語を学ぶことは時間の無駄だからです。腰を据えて、C言語に一から取り組んでください。そのくらいの覚悟がないと、プログラマーなどなれません。
このことを肝に銘じてください。簡単な言語を学んで、ステップアップでしょうか?
はっきり言いますが、簡単な言語はシステム開発の現場では、使うことはまずないでしょう。実務経験にならない言語など必要ありません。
その逆に、趣味やステータスを上げるために学ぼうとしているひとは、大いに簡単な言語を学んでください。
作る楽しさをぜひ味わってください。
お勧めの言語は、別な記事を参考にしてみてください。たくさんあると思いますので。
ネットの記事やプログラミング講座などで開講している講座をよく観察してみてください。ほとんどの講座に、C言語を教えているところがありません。なくはないですが、かなり少ないです。
このことからも、ほとんどの講座やスクールでは、趣味でプログラミングを学ぼうとしている人向けだということが分かると思います。
C言語を本気で教えられる人がほとんどいないのですから、無理もありません。手っ取り早く、受講生を獲得でき、売上につなげられるのは、誰でも、簡単に習得できる言語が適しているのですから。
あなたが、もし、本気でプログラマーを目指そうとしているのなら、迷わず「C言語」を学んでください。
言っておきますが、楽して習得できる言語はプログラマーを目指す人には時間の無駄です。逆に、苦労して習得する言語は、プロのプログラマーとして通用するスキルを手に入れることができます。
カテゴリ:プログラミング