システム開発の現場では、工程ごとに人員が増員されることが常です。
そのタイミングで新しく、プロジェクトに参画する人にとっては、新たな職場と同じ状況になります。
会社内でのチームや、いつも顔なじみのプロジェクトであれば、特に感じることもないとは思いますが、別な会社のメンバーとして参画する場合や、フリーランスとして参画する場合などでは、はじめて顔をあわせる人がほとんどです。
そして、途中から参画したメンバーが、意外にも現場になじめていないことが多かったりします。
私は、現場が変わるたびに同じように知らない人達と開発を行いますので、短期案件であれば、馴染めないでプロジェクトが終了ということもよくあります。私の場合は、馴染めなくても、仕事さえやれる環境があれば特に困ることはありません。
ですが、職場や現場に馴染めずに心を病んでいく人も多いのです。
ここでは、現場に馴染めずにいる人に向けて、馴染めないままでいたほうがよいのだということを理解していただきたいです。
職場や現場に馴染めないのは何故か?
システム開発の現場に限らず、どこの職場や会社でも、新入社員や中途採用で入社してきた人が、何故か孤立しているといった光景を見ることがあります。
彼らは、なぜ馴染めないのでしょうか?
性格的なものもあるでしょう。
職場や現場が閉鎖的、排他的でよそ者を寄せ付けない雰囲気ということもあるでしょう。
いずれにしても、あとから入ってくる人がもともといるメンバーたちと和気藹々と盛り上がっている光景というのはあまり見たことがありません。
ソフトウェア業界だからでしょうか?
他の営業系の職場などでは活気にあふれていて、あとから入ってこようが関係ない気もします。
馴染めない理由として、よく取り上げられるのは、以下の3点でしょうか。
- 性格が内向的で職場の人に声をかけられない
- 他の人に警戒心をもち、あえて近寄ろうとしない
- 上司や同僚が威圧的
だいたい上記のような理由が多いですが、これらの理由を見て、どう感じたでしょうか?
馴染めないのはその人だけのせいでしょうか?
職場の周りの人たちが声をかけてくれたって良いはずです。
上司や同僚が威張り散らしている職場は雰囲気が最悪です。こういう上司に限って、上に対しては非常に腰が低かったり、手柄を横取りしたりします。このような上司がいる職場は馴染めようがないではないでしょうか?
警戒心が強い場合は、過去に、同じように孤立してきたからでしょう。どこに行っても、自分は孤立するんだ。誰も声などかけてくれないんだと、負のスパイラルに陥っている可能性があります。
このように、馴染めない理由は、その人だけではなく、職場や現場全体のせいと言えます。
職場に馴染めないなら馴染まなくて良いと覚えよう!
セクハラ、パワハラなどが横行している職場は、早めに辞めることをおすすめします。
精神衛生上、あなたにとってなにもよいことはありません。
よく、馴染めない人が馴染めるためにする方法などが書かれた記事などがありますが、そもそも無理をして、ダメだったら、余計に病んでしまいます。
ですから、声をかけてみようとなどといっても、無理をする必要はないのです。
会話できるときは、自然と会話できているものです。それだけで嬉しかったりしませんか?
逆に、仲良くなろうとか、積極的になろうとか、今までとは違う行動をしようとするとプレッシャーがかかります。
そして、できなかった時のことを想像してますます怖じ気ついたりします。
学校のいじめなどで、真面目な人とか、静かな人をターゲットにしたりしますが、相手にしなければ、向こうから離れていきます。いじめてもつまらないからです。
ここで言いたいことは、馴染めないから馴染もうとするのではなくて、馴染めなくて当たり前というスタンスでいたほうが良いということです。
病気になったり、精神的に病んだりする原因は、人間関係に起因していることがほとんどです。
自尊心を傷つけれらた、孤独感を味わった、裏切り、集中砲火など、人に関わることが多いのです。ですから、仕事を覚えようと思っても、手につかなくなる危険もあります。
そうなると、ますます負のスパイラルに陥ります。
ですが、一度、周りを見渡してください。
あなた以外の全員がみんな馴染めていますか?楽しく仕事をしていますか?
Yesの職場なら、あなたは、その職場を辞めたほうが得策です。恐らく状況が改善することはないからです。ですが、あまり、馴染んでいる人も多くないとか、つまらなそうにしている人が多いとか、そういう職場ならば、あなたと同じように馴染めていないのです。
そうです、ほとんどの人が馴染めていないのです。
このことをきちんと理解してください。
ですから、無理に馴染む必要がないのです。
馴染まなくても、仕事をしていくことはできるのです。
仕事をするために職場に来ている。システム開発を行っていると割り切れば、馴染む必要もないなと気づくはずです。周りの人もそう思っているからです。
そうすれば、必要以上に悩むこともなく、仕事に集中できるようになります。
意外と、テスト工程などでは、チームの連帯感も生まれ、自然と仲良くなっていたりするものです。逆に、誰とも仲良くならずにプロジェクトが終わることも多いのです。
人は、誰かを助け、誰かに助けられながら生きていくものというのは本質だと思います。
ですが、これと馴染むこととは別物です。
仕事をきちんとこなすことで、立派に誰かを助けていますし、仕事でわからないことなどは、誰かに教えてもらっているはずです。たとえ、職場に馴染めていなくても、仕事で必要となれば、そうしたやりとりはやっているはずです。
ですから、全ては自然に任せるということです。無理をしないで、そのままでいるということが重要なのです。
それが、あなたらしさを育みます。
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カテゴリ:メンタル